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田舎のデリ嬢がニヤける理由 性風俗事業者への“給付金” 対象となる子、ならない子

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 コロナ不況を打開すべく、国が『持続化給付金』という経済対策を打ち出しています。

 詳しい内容については、ググってもらうとして、わたしが興味を持ったポイントは、3行で言うと以下。

風俗嬢の大半は、店との雇用契約が“従業員”じゃなく“業務委託”。つまり、個人事業主

●この給付金は、そういう業務委託の個人事業主の風俗嬢も対象。申請すれば、規定にのっとって算出された金額(上限100万円)が給付される

●ただ、確定申告をしていない人間はダメ

 わたしはこの内容を見たとき、こりゃあ一般的な風俗嬢の大半が対象外だと思いました。風俗業界の評判に耳を傾けると、彼女らの中で確定申告をしている人間は本当に少なく、ほとんどの子が“無申告組”だと聞くからです。

 また、一般的ではない風俗嬢、例えば次のような子たちのことも考えてみました。

<デリヘル業者のように、自分の名義で警察に派遣風俗営業の届け出をし、許可を取得。そのうえで、ネットや口コミなどで客を取り、仕事をする風俗嬢>

 仮に、彼女たちのことを“一人デリヘル組”と呼びましょうか。SMの女王様なんかには、このタイプがけっこういます。彼女たちの思考は、

<仮に、営業許可を取らず、ツィッター援交みたいな仕事をすると、万が一客とトラブった際、警察に相談できない、それはイヤ>

 ってことのようです。つまりシッカリ者。ゆえに、確定申告もしている子が多いと聞きます。

 が、この“一人デリヘル組”も、たぶん『持続化給付金』の対象外でしょう。彼女たち立場は、業務委託の個人事業主ではなく、言うならばデリヘル業者。以下の資料の赤線の“不給付要件”に該当するからです(※もしかしたら、オッケーなのかもしれないけど)。

 では、持続化給付金の対象となる風俗嬢って、どこにいるの?

 そんな漠然としたことを考えていたところ、ふと、田舎住みの知人のデリヘル嬢(Aさん)の顔が浮かびました。以前、彼女から確定申告をしているという話を聞いたのを思い出したのです。連絡してみました。

「――というわけだけど、持続化給付金は知ってるようね?」

「もちろん、申請しましたよ。確定申告はしてるんで」

「やっぱりそうなんだ!」

「たぶん満額100万円もらえるだろうと思ってる。2016年から確定申告し始めて、今回初めて、申告しててよかったと思ったよね」

 真面目がむくわれたって感じか。

「ちなみに、こんなことを聞くのはヘンなんだけど、またどうしてちゃんと確定申告をしようと思ったの? してない子、多いでしょ?」

「東京とかはどうかしらないけど、田舎だと、部屋を借りるのに、確定申告書の写しが必須だったり、けっこうするから

 そんな地域性があるんですな。ってことは持続化給付金の対象となる風俗嬢は、田舎に多いのかもね。

 Aさんは「申請受理されたら報告しますよ」と言ってくれました。それ次第で、また後日、この話の続きをさせてもらいます。

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