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コロナ不況下の売春。ハイジア嬢がヤリ逃げ被害を告白。現場写真あり

投稿日:2021年3月28日 更新日:

 売春事情にアンテナをはっていると、女性側のトラブルにまつわる、次のような話をときどき耳にします。

 客の男と交渉後、"後払い"でコトに及び、結局、相手にお金を払ってもらえず、逃げられてしまった――。そう、ヤリ逃げです。

 どうして最初にきっちりお金を回収しなかったんだろう、"後払い"が危ないことくらい想像できただろうに。毎度、そんな素朴な疑問が起こり、私は突っ込んで聞いてみます。

 返ってくる答えは、

『経験不足による油断』

 だいたいこれです。

 だから私は思うんです。

 時代はコロナ不況。カラダを売りに走る女性が多いと言われています。巷の売春女性人口に占める、初心者の割合もまた増えているんじゃないかと。ってことは、ヤリ逃げに遭う方も多くなってきているんじゃないかと。

 この3月、歌舞伎町の路上売春スポット『ハイジア』に立つ一人の女性が、私にメールを送ってきました。

 そこには、本人が遭ったヤリ逃げの話が記されており、そして、他のハイジア嬢への注意喚起の意味を込め、このメールを記事にしてほしい旨も書かれていました。

 オッケーです。

 というわけで、みなさん、彼女の話にちょっと耳を傾けてやってくれませんか。

 仙頭さま

 はじめまして。

 ハイジアの隅に立っているものです。

 先日、ハイジアで、ヤリ逃げに遭ってしまいました。その話を聞いて頂きたく、メールを差し上げる次第です。

 今、その日のことをふり返り思うのは、これまでの自分は、なんて甘かったんだろうってことです。ハイジア歴がまだ浅いということもあってか、金銭の受け取りのタイミングを、つまり"先払い"か"後払い"かを、毎回、完全に相手の男性に任せているような、警戒心の無さでしたから。

 また、ヤリ逃げされたその日、わたしには警戒心の無さの他にも、不安要素が2つありました。

 一つは、

『家の事情に変化があり、とにかく稼がなければいけないという焦り』

 もう一つは、

『"ホテル以外の場所でのプレイを誘われても断るようにしよう"という、自分の中のルールの取りやめ』

 です。

 後者については少し説明を付け足させてください。

 なぜ、そういうルールを取りやめることにしたのか?

 その理由は、ヤリ逃げされた日の数日前の、ハイジアでの出来事にあります。

 その数日前の日、「近くのビルの中で、5分間、見るだけで3千円」という誘いを受け、「5分だけなら」と応じてみると、特に嫌な目に遭うこともなく、さくっとコトを終えることができたんです。だから、別にプレイ場所はホテルに限らず、屋外とかでも大丈夫そうだな、とわたしは思ってしまったわけです。

 そんなわけで、わたしにいろいろと隙があったことがわかってもらえたところで、今回のヤリ逃げについて、その流れを書かせてもらいます。

 その日、声をかけてきたその男は、年齢が30代後半から40代前半くらい、見た目は清潔感こそあまりありませんでしたが、見ようによっては気の良さそうなフツーのお兄さん、そんな人物でした。

 男からの提案はこれでした。

「1万1千円で、口だけ。場所は近くのビルの中でもいいかな?」

 先に述べた通り、私には稼がなくちゃいけないという焦りがあり、また、ビルの中でのプレイも経験していたため、すんなり了承をしました。

 男は「いつもの場所があるから」と言い、歩きだします。

 ハイジアから職安通りのほうに向かい、横断報道を渡り、職安通りの反対側へ。茶色いマンションの脇の路地を入り、たどり着いたのは、年季が入った大きなマンションでした。

 エレベーターに乗ります。

 そして、エレベターを下りたのは、上のほうの階でした。男が廊下をずんずん歩いていきます。

 と、向かいから住人と思しきアジア系の外国人女性がやって来ました。こちらをジロジロと見てきます。あんたら、怪しいねと言わんばかりの目で。

 男が私に目配せしてきました。

「場所を変えよう」

 たしかに、そのほうが良さそうです。男と共に回れ右をします。

 マンションを出ると、来た道を戻り、横断歩道を渡って職安通りのハイジア側へ。男が足を止めたのは、1階に中華料理屋が入るビルの前でした。

「この中にも使ったことがある場所があるんだよね」

 ふーん。いろいろ場所を知ってる方なんだなぁと思いました。

 男が「使ったことがある」という場所は、だいぶ上の階の、廊下の突き当りのトビラの先、ひと気のない階段でした。

 なるほど、ここでやろうっていうわけですか。たしかにここには人が来なそうだけど。

 すると、男がそそくさとズボンを下ろし、モノを突き出してきました。

 本来なら、ここで「先にお金を?」と言わなくちゃいけなかったわけですが、このときわたしは、まぁ後払いでもいいか、と警戒心の無さを発揮してしまいます。お恥ずかしながら、男のことを完全に信用していました。

 なので、さっそく口の仕事にとりかかります。

 頭を振ることしばし、男がぼそっと言いました。

「2万円あげるから、入れさせて。中に出したりはしないから」

 さてどうしよう? わたしの頭によぎったのはやはり、稼がなければいけないという思いです。

 果たして、わたしは自分の中に男を受け入れました。

 腰が打ち付けられます。男の息が荒くなっていきます。

 わたしは早くイってくれないかなと思いながら、ぼんやりと壁を眺めていました。

 ほどなく絶頂が迫ってくると、男はわたしから体を外し、そばにあった大きなゴミ箱の中に、白い液体を放ちます。

 さて、仕事終了です。

 男はふぅっと一つ息を吐き、ズボンを履きます。わたしも自分の下着に手をかけました。

 コトが起こるのはこの直後でした。

 男が突然、階段の下へ向かって駆け出したのです。

 しかし、わたしはすぐには、何か起こっているのか理解できませんでした。

 ポカンとしたまま、その場で立ち尽くします。すると、男が下のほうの階の、廊下へ続くドアへ入ったのでしょう、バタンという大きな音が聞こえてきました。

 そこでわたしは、ようやく状況を理解しました。

 ヤリ逃げされた!

 強烈なショックが襲ってきます。もちろんイラ立ちも。

 頭がフル回転し始めます。

 くそー、ヤリ逃げされた!

 まさかあの男、最初からこれを狙っていたんじゃないの? "ビルの中"を指定してきたのは、逃げやすさを考えてのことだったんじゃないの?

 じゃあ、仮に計画されたものだったとして…。でもこのヤリ逃げは、わたしが"後払い"に応じるだろうという、言うならばラッキーを前提にしている。ってことは、男はラッキーに賭けていたってこと?

 わたしはあれこれ考えながら、とにかくビルを出ることに。エレベーターで地上へ向かっていると、このヤリ逃げの裏には、こういうことがあるような気がしてきました。

 ラッキーに賭けていたとかではないんだ。あの男はきっと、わたしの様子をじっくりとうかがい、こいつは初心者だ、警戒心が薄そうだ、ターゲットにピッタリだ、そんなふうに当たりをつけ、このヤリ逃げに臨んだんだ!

 いよいよ悔しさが襲ってきます。エレベーターを出ると、わたしはがっくりと肩を落とし、ビルを後にしました。

 以上が今回、わたしが遭ったヤリ逃げの話になります。

 そこで、仙頭さんに一つお願いがあります。

 このメールを記事にしていただけないでしょうか。

 目的は、ハイジアの、とりわけわたしと同じような初心者の女性の皆さんへの注意喚起です。油断しないでね、職安通りのビルに誘われてもついて行かないでね、と伝えたいのです。

 何卒、よろしくお願いします。


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