7月30日、東京都では『感染拡大特別警報』が発表されました。新型コロナウイルスに対し、よりいっそう気を引き締めて参りましょうという大号令です。さしあたり具体的な対策として、飲み屋とカラオケ店に再び“営業自粛要請”が出されたことは、皆さんもご存知の通りです。
営業自粛要請の内容は、以下です。
・飲み屋とカラオケ店は、夜の営業を10時までにして下さい。
・要請期間は、8月3日〜31日です。
・応じてくれたら、補償金20万円を払います。
この要請、お店の方々はどう考えているんでしょうか?
いろんな意見があると思います。「ありがたいじゃん! 応じて20万円をもらいましょう」とか、「ふざけんな、20万円程度で店が閉めれるか!」とか。
中には、『闇営業』を考える方もいるでしょう。
つまり、
「夜10時には、看板の電気を消すけど、でもそれは要請に従うフリで、実際には通常営業をしてやろう。そうやって売上げも狙いつつ、補償金20万円ももらいましょう」
みたいな。
何気に思い出すのは、4、5月の前回の営業自粛要請のときのことです。巷では、闇営業がけっこう話題になりました。今回もきっと、闇営業が大発生するんじゃないでしょうか。
そこで私が気になるのは、歌舞伎町『新宿ゴールデン街』のことです。
私は、ゴールデン街に対し、“村”のイメージがあります。
なぜかというと――。
ゴールデン街は、約280店舗と言われる数の小さなバーやスナックが軒を連ねる、長屋っぽい雰囲気の飲み屋街であること。だからでしょう、その酒席の会話では、何かっていうと、「あそこのバーはどうだ」「どこそこのバイトの子はどうだ」といったような、ご近所トークが飛び交いがちであること。
――そのあたりが理由でしょうか。
なのでゴールデン街は、よく言えば、お店同士の結びつきが強い、悪く言えば、お店同士が見張り合う、そんな“村社会”だと、私は思うんです。
じゃあ、そんな地域で闇営業が行われたら、どんなご近所トークがなされるのやら? いやー、気になるじゃないですか。
ちなみに、前回の営業自粛要請のときのこともお話しておきましょうか。
そのときは、ゴールデン街の路地の掲示板に、下のような貼り紙がされました。
写真が小さくて見にくいとは思いますが、下のようなことが記されています。
●自主休業等の実施状況を有志による巡回にて確認します。
●20時までにお客様が退店しなければ協力金の受給ができない可能性があると東京都に確認しました。
●看板を消した上での闇営業などは行わないようにお願いします。
●働く大勢の仲間の為にも個人プレーに走らず。
●皆様全員で一致団結してがんばりましょう。
このあたりの記述が、いかにも“村社会”っぽいなぁと思いませんか。
全員、足並み揃えっからな!
そんな同調圧力をかけているような印象を受けます。
というわけで、今回の営業自粛要請、ゴールデン街はどんな感じになるんでしょうかねぇ。